一か月ぶりの投稿です。皆様、今年の猛暑で体調崩されてませんか?
今年の夏は本当に暑かったですね・・・さて今回の投稿は先月の新築工事の
狭山市南入曽S様邸の内部造作で使用した、納得住宅狭山の特色である無垢材の枠について
お話ししたいと思います。
一階から二階のあちこちで無垢材の枠を使っているのですが、まずは材料に使っているもくざいは
栂(つが)という木になります。
材木屋さんから仕入れるのですが、製材所で切断されたままですので、厚みも、幅も、そろってはいま
せん。まずは宮本工務店の加工場にある自動カンナ盤に、入れます。
後で、鉋で、手で削るので、その分を考慮して一ミリから二ミリくらい大きくして自動カンナ盤に入れ
ます。
これからが、他の工務店と違う工程になりなす。先ほど述べました、鉋ですが、最近では機械で
鉋に近い仕上がりになる、超仕上げという機械がありこれを使っている工務店がほとんどだと
おもいます。宮本工務店では、とことん、手づくりにこだわっています。
ですから、材料の枠、一本、一本、鉋で削って仕上げて行きます。
大工さんですから鉋を使うのは当たり前のことって思っている方、多のではないですか?
ちなみに私がいままで新築工事で、とくに建売住宅の現場で見てきた限りでは、今どきの
大工さん特に若い大工さんは鉋を使えない?または持ってない?あるいは鉋をあえて使わない
だいくさんが多いのが現状?なんです・・・・・
実際の加工場での鉋がけの写真はこんな感じです。
鉋と言っても実は一種類ではありません。まずは荒鉋つぎに中仕上の鉋、そして最後に
仕上の鉋になります。
機械加工しただけでは、いきなり仕上の鉋では仕上がらないのです。
こうして鉋がけされた枠材はつるつるな表面になり、水を適度にはじき、汚れがつきにくくなります。
こんな表面になります。写真では分かりにくいですかね? 左側が削る前、右が鉋がけの後
この鉋、大工さんの道具としては、のこぎり、玄翁と並んで代表的な道具ですが、実は
道具を使うことより、鉋の刃を研ぐことの方がずっと難しいんです。使っているうちに必ず
刃はきれなくなりますよね、きれなくなった刃を研ぐのは砥石になるんですが、これも刃の状態により
数種類の砥石を使い分けて研いでいきます。下の写真をみて下さい。
砥石の粒度、粗さなんですが、左から1000番、3000番、6000番、約12000番、約14000番、を私は
使い分けています。後の二つに約とあるのは、実は天然砥石と言って地中深くから採掘された、文字
どうり世界に一つしかない天然ものなので粒度が約ということになります。
通常の枠仕上げなら6000番までの研ぎでおOKなのですが、ヒノキの柱や、すぎの柔らかい板などは
さきほどの天然砥石で研ぎあげておかないと、思った仕上がりになりません。なんせ鉋の刃先は
1ミクロンほどの面積の世界なので(眼ではみえません・・・・) おっと、話がどんどん
長くなって?しまいましたね、本当はこの後、各砥石の研ぎ方を、載せたかったのですが、この辺
でおわりにしておきます。宮本工務店にはこういった道具にこだわっている社員大工がいると
いうことを少しだけでも感じていただければ幸いです。